咬み合わせ治療症例(インプラント)

治療経緯

 歯を削るブリッジを嫌い、以前から入れ歯を使われていました。しかし、入れ歯ではその周りに食べカスが付着し、また何より噛んだ感じが歯のある部分よりも弱く感じることから、インプラントにしたと患者様からご相談を受けました。

初診時のお口の中の写真とレントゲン写真

 左上の中間歯欠損部は、ほほ側の歯ぐきや歯ぐきの中央が凹んでおり、やや硬い歯ぐきも少ない状態でした。レントゲンを撮ると、鼻の骨の横にある空洞と歯の無い部分のアゴの骨のフチが近く、入れたいインプラントの長さよりもアゴの骨の高さが不足していました。患者様の『噛みにくい入れ歯からインプラントに変更したい。』という希望にお応えすべく、専門的な治療も含むインプラント治療を行うことしました。

治療後のお口の写真とレントゲン

 今回入れたいインプラントの長さに対してアゴの骨の高さが不足し、入れたいインプラントの幅に対してほほ側の骨も不足していたため、鼻の骨の横にある空洞側とほほ側に、人工骨を用いてアゴの骨を造り(ソケットリフト・GBR)、そこにインプラント治療を行いました。
 また、前歯にあるような硬い歯ぐきもやや少なかったため、せっかく入れたインプラントが歯周病になりにくいように、せっかく造ったアゴの骨が吸収してなくなってしまわないように、硬い歯ぐきも形成(APF)しました。
 いくつかの特殊な外科手術を伴う治療でしたが、治療後4年が経ち、3ヶ月に1回の定期検診で特に追加の治療もなく、良好に噛めていらっしゃいます。

治療前・治療後の比較写真とレントゲン

 入れたいインプラントの長さや幅が不足していた分の骨も形成され、歯のない部分にインプラントが入り、歯ぐきも形成することで、歯ぐきの凹みなどが改善しました。レントゲンでは明らかにインプラントを支える骨ができているのがわかります。患者様は、しっかりと噛める感覚が戻り、入れ歯のわずらわしさから解放されたことに満足されていました。

治療の詳細

患者様の年齢・性別64歳・女性
主訴入れ歯では食べにくいのでインプラントにしたい
治療内容歯周治療(骨造成,APF)
咬み合わせ治療(ソケットリフト,インプラント)
費用約90万円(保険治療費は含まれない)
期間約10ヶ月
リスク・副作用治療後の定期検診はしっかり通っていただかないと、インプラント周囲に炎症が
生じ歯周病になるなど、様々なトラブルが起る可能性があります

 患者様は、歯を削る治療を嫌い入れ歯にされていたものの、もっとより噛めるようになりたいと思われインプラント治療を希望されました。
 いくつかの外科的な治療を伴いましたが、歯周および咬み合わせの専門的な視点から、特殊な治療で“歯周組織の再生”をこころみることにより、安定した予後が期待できるインプラント治療が可能となりました。今ではどのようなものも噛みごたえがあり、安心して噛めることを喜ばれ、患者様の『安心して噛めることの“幸せ”』に貢献することができました。

施術者情報

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