治療経緯
右上の前歯を1本抜いた後、保険内でブリッジにしていたが、歯の長さや歯ぐきの見た目が以前から気になっており、専門的な治療で改善できないかと患者様からご相談を受けました。
初診時のお口の中の写真とレントゲン写真
上の前歯のブリッジ(1,2,3)の内、前歯を抜いた部位を補っている人工の歯 (1)は、同じ種類の歯である右隣の歯 (2)よりも長く見え、ほほ側のへこんだ歯ぐきを隠すように覆われていました。患者様は『見た目が改善できるならインプラント治療も含め治療したい。』と同部治療を希望され、インプラント治療も含め、特殊な歯周治療を行うこととなりました。
治療後のお口の写真とレントゲン
歯ぐきのへこんだ部位 (1)のアゴの骨が薄かったため、人工骨を用いてアゴの骨を造り、そこにインプラント治療を行いました。また、その部位の硬い歯ぐきも薄く、自然な歯ぐきの膨らみを与えるために、歯ぐきの移植も行いました。
いくつかの外科手術を伴う治療でしたが、治療後3年が経ち、3ヶ月に1回の定期検診で特に追加の治療もなく、良好に経過を過ごされています。
治療前・治療後の比較写真とレントゲン
気になっていた右上の前歯の部分にインプラントが入り、歯ぐきも自然な形で膨らみ、見た目が改善しました。また、以前からよく前歯に食べ物が詰まっていたようですが、その症状もなくなりました。患者様は、見た目も歯磨きのしやすさも改善したことに満足されていました。
治療の詳細
患者様の年齢・性別 | 64歳・女性 |
主訴 | 上の前歯のブリッジの見た目を治したい |
治療内容 | 歯周治療(骨造成,歯肉移植) 咬み合わせ治療(インプラント) 被せ物治療(セラミック) |
費用 | 約100万円(保険治療費は含まれない) |
期間 | 約1年6ヶ月 |
リスク・副作用 | 治療後の定期検診はしっかり通っていただかないと、インプラント周囲に炎症が 生じ、再び歯ぐきがへこむなど、様々なトラブルが起る可能性があります |
患者様は、右上の前歯を抜いた後、ブリッジにされましたが、その見た目を気にされていました。
外科的な治療は伴いましたが、インプラント治療と歯周治療の専門的な視点から、特殊な治療で“歯周組織の再生”をこころみることにより、見た目が改善しました。今では食べ物が詰まりにくくなったことも喜ばれ、患者様の『日常の“幸せ”』に貢献することができました。